雑誌「チルチンびと」96号掲載「生まれ変わる古材」
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古材のよさ 古材には数百年もの時を経た材もあります。梁として使う古材の材種は、主に堅木で強いケヤキやクリ、桜、赤身の杉や檜、アカマツがよいでしょう。古民家を支え続け大切に受け継がれた材は、伐採してから数百年経っても、なお生きている生命力があります。江戸時代に建てられた煤で真っ黒に燻された古材に手を加えるとき、たった今、森の中で伐採したかのような香りが作業場を包み込みます。古材の美しさと魅力は、先人が音を刻むように手斧で削った手仕事の跡と、自然に曲がった木材の曲線が織りなす表情だと感じます。古材を買う上で 蟻害や腐食のある古材は、金槌などで叩くとボコッという音がしますが、良材はコツコツと固い感じの音がします。また年輪が詰まった赤身材は強いです。古材に手をかけ魅力を生かすため、釘やビスは取り除き、重機の傷痕などを整えた後に煤を払って磨きます。購入時は予算と必要な材の長さや太さなどを伝え、使用する空間に合うか想像して好みの一本を決めます。仕上げの方法や着色の有無、色合いや磨き方なども、サンプルを見ながら古材屋さんと決めるとよいでしょう。一本ごとに手斧跡や曲線美、力強さの個性があり、新しい空間にどのように生かすか楽しみに、多くの古材を見てください。 長い間眠っていた古民家の材料は、汚れや傷もあり、そのまま使えるわけではない。島村葭商店では汚れを落とし、古い傷みや解体時についてしまったへこみなどは、一本一本状態を見極め、手斧や手鉋、サンドペーパーなどで、自然に見えるように表面を削り木目を浮き立たせ仕上げる。生まれ変わる古材古材を蘇らせる古材のよさと選び方文=島村葭商店 代表 島村義典国産梁古材を取り扱っているお店島村葭商店 〒520-1501 滋賀県高島市新旭町旭8 TEL 0740-25-4370  ひでしな商店 http://hideshina.com/ 〒136-0082 東京都江東区新木場3-4-11 TEL 03-3522-0248 桜花園・葉山 http://okaen.life.coocan.jp/ 〒240-0115 神奈川県三浦郡葉山町上山口1421 TEL 046-894-0072 ㈱渡部工業 “ぎゃらりぃ蔵” http://www.kominka.co.jp/ 〒997-0141 山形県鶴岡市羽黒町荒川字西田52-3 TEL 0235-62-4203古材日和グループ http://www.kozaibiyori.com/ 本部:塚田木材㈱(ほか全国4店舗)〒762-0046 香川県坂出市富士見町1-2-19 TEL 0877-35-8177古民家ネットワーク 古材倉庫→http://www.kozai.net/本部:㈱アステティックスジャパン本社内(ほか全国140社)〒791-8057 愛媛県松山市大可賀2-1-28(愛媛国際貿易センター内)TEL 089-967-7765 東京支社:〒107-0061 東京都港区北青山2-7-26設計=小林建設 写真=相原 功協力=島村葭商店:明治35年創業の琵琶湖湖畔の老舗。おおよそ120年以上の材を古材として扱っている。右写真3点=西川公朗古民家は手作業で解体するが、やむをえず重機を使うことも。重機で深く傷ついた痕は、手斧などで自然な感じに仕上げる。材の状態とお客さんの希望によって乾拭きや乾性油を塗り込めてつやを出す。古色などを塗って仕上げることもある。ホイルサンダーで全体に染みついた煤を取り払い、隠れていた木目を浮き上がらせる。島村さんは要望があるときのみ水洗いをする。写真=西川公朗123 54

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